及川徹と岩泉一に関する一考察

漫画『ハイキュー!!』の登場人物である青葉城西高校の及川徹と岩泉一に関して考えたことや思ったことをまとめておくブログです。

その他

本筋外の描写にみる岩泉

岩泉一というキャラクターは本筋において、及川に絡むこと以外さほど大きな特色を持っていなかった。 その一方で、本筋外の描写はかなり充実していたように思う。 今回はその本筋外の描写から汲み取れる岩泉のキャラクターについて備忘録的にまとめておきた…

岩泉一の物語

はじめに アスレティックトレーナーの役割と岩泉の性質 岩泉のトレーナー像 岩泉は何を考えてバレーボールをしていたのか 岩泉と及川の対等 おわりに はじめに 岩泉一は及川徹のために用意されたキャラクターであるということについては「阿吽考察 岩泉一の…

選ばれる者というフレーム

「及川さんのあの話」、すなわち及川がアルゼンチンでバレーボールをやっているとわかった時、私は大きなショックを受けた。 そしてショックを受けたことに自分でも驚いた。 私は無意識に及川は「選ばれる側」だと思い込んでいたのだ。

チームと個―60話再考

60話の岩泉の台詞「天才一年」が本誌掲載、単行本収録及びアニメ放映時に物議を醸した話については、「北川第一時代の及川・岩泉・影山について―60話考」でも触れて、及川が競技をする人間である以上、相手に影山が含まれるのは当然の事であり、岩泉には影山…

ドンピシャトスが決まらなかったのは―阿吽考察再考

私は『阿吽考察』「完成したトス、決まらなかったスパイク」の中で、岩泉がスパイクを決めきれなかった理由として、展開上の都合を挙げた。 烏野がリベンジを果たす以上、あのタイミングで青城が会心の1点を挙げて、流れを青城に傾けてはいけないという理由…

少年期の終わりに―番外編考

じいさんになるくらいまで幸せになれない 岩泉は「お前は多分じいさんになるくらいまで幸せになれない」と言った。 及川はそれを「呪い」と表現したが、私は岩泉がそれを言おうと言うまいと、結局及川は岩泉が言った通りの人生を歩むのではないかと思う。

北川第一時代の及川・岩泉・影山について―60話考

7巻に収録されている60話「進化」は、『ハイキュー!!』同人界で60話ショックという言葉が生まれるほどに衝撃を与えた話だった。それと同時に及川と岩泉の影山に対する姿勢について物議を醸した話でもある。及川が60話で影山に対して取った行動は、し…

岩泉の及川に関する特性

私はしばしば岩泉を概念化してしまう。 たとえば鉛筆という言葉がある。鉛筆の概念にはおそらく「筆記用具」という要素があるのではないかと思う。中心に黒鉛素材の芯があって、周りを軸で固め、筆記できるようにしたもの。それが鉛筆だろう。 ただ実在する…

及川徹は天才ではない

影山が「絶対及川さんより上手いって言わせてみせます」と牛島に向かって言ったことで、影山は及川が進路に悩んでいたことなど及びもつかないのだろうとふと思った。 今の影山は及川から宣戦布告をされているから、及川が高校でバレーをやめない事を感覚的に…

怒る岩泉

岩泉が及川に対して怒る時、それは非常に自分本位な怒りであると思う。たとえば及川を立ち直らせてやろうなどという使命感は持っていない。岩泉は及川を案じて怒っているのではないとまで言ってしまっても良いのではないかと思う。彼はどこまでも単純に、自…