及川徹と岩泉一に関する一考察

漫画『ハイキュー!!』の登場人物である青葉城西高校の及川徹と岩泉一に関して考えたことや思ったことをまとめておくブログです。

阿吽考察

ドンピシャトスが決まらなかったのは―阿吽考察再考

私は『阿吽考察』「完成したトス、決まらなかったスパイク」の中で、岩泉がスパイクを決めきれなかった理由として、展開上の都合を挙げた。 烏野がリベンジを果たす以上、あのタイミングで青城が会心の1点を挙げて、流れを青城に傾けてはいけないという理由…

阿吽考察 終わりと始まり

ここまで長く話をしてきたが、あのトスは及川の物語の達成であり、岩泉の役割の貫徹であり、及川と岩泉の集大成だった。そして登場してからここに至るまで崩されなかった2人の対等と非対等を示したものでもあった。 つまり『ハイキュー!!』における及川と岩…

阿吽考察 完成したトス、決まらなかったスパイク

これまでに「ドンピシャ」のトスについて、岩泉は決めきれなかったものの、セッターの領分としては最高のものとして完成されたと述べてきた。トスが完成した事で、及川の物語にも岩泉の役割にも結末が与えられた。しかしそれでも岩泉が決めきれなかったとい…

阿吽考察 阿吽の集大成

私は「ドンピシャ」のトスが実現した事に一片の唐突さもなかったと思っている。もちろん、その展開を予測していたわけではない。しかし及川が無茶なトスを上げて、当然のように岩泉が打っても、それを当たり前のように受け取る事ができた。今までの2人の連…

阿吽考察 岩泉一の役割

結果として岩泉は「ドンピシャ」のトスを決める事ができなかった。しかし、それがあのトスを無意味にするのかというとそれは違うと思う。あのトスの意味は、及川が抱える才能との葛藤の物語が完結する事にあるからである。 あのトスはドンピシャのタイミング…

阿吽考察 及川徹の物語

春高青城戦の最終局面で上げられた「ドンピシャ」のトス。「ドンピシャ」といえば、17巻の段階で日向と影山の変人速攻に対して使われている外は、この及川と岩泉のセカンド・テンポの攻撃にのみ現れている形容である。 寸分の狂いなくピッタリであることの…

阿吽考察 岩泉一の成り立ち

本題に入る前に、これからの話の前提として、岩泉一というキャラクターの作られ方を考えたいと思う。 岩泉の初登場は2巻である。しかしこの烏野と青葉城西との練習試合では、主に影山と金田一の因縁と及川の登場とにスポットが当てられ、岩泉は名前があるだ…

阿吽考察 序文

及川徹の誕生の経緯を考えてみると、影山の壁として用意されたものだと推察される。 たとえば2巻の練習試合の段階で、及川に与えられた属性は、トス以外の総合力に秀でた天才嫌いのセッターだった。 「へえ お前でも敵わないのかよ」 「トスは…ね トス回し…