及川徹と岩泉一に関する一考察

漫画『ハイキュー!!』の登場人物である青葉城西高校の及川徹と岩泉一に関して考えたことや思ったことをまとめておくブログです。

ハイキュー!! 133話 感想

今週の及川さん

久しぶりの及川さん爆発でテンションすごくあがった。最近性格悪い所が鳴りを潜めていたので、いつくるかいつくるかと身構えてたんだけど、最高に爆発してた。
対影山の性格の悪さと表情好きだ。伊達工戦ではこんな顔しなかったもんな。影山がいるからだよな。
もちろん性格の悪さが爆発できたのは、おちょくるための戦略の組み立てと勝負の仕掛けどころがしっかりしていたからで、そこでも及川さんの本領発揮だと思った。
京谷を扱う「勝負師」なところは、IH青城戦の「どうしても硬くなってしまうこの場面で~」のサーブとかからも見て取れるし、そんな及川さんを信頼しての入畑監督の京谷投入って思うととても滾る。
そして戦略や読みががっつり当たってからの態度が、それが相手が嫌な事だってわかっているからこそのあの態度が、最高に性格の悪さが爆発してて好きです。人を煽る天才だと思う。

能力値パラメータの「頭脳」

IH青城戦の頃からずっといっているけれど、及川さんが頭脳5でないのがとても不思議だ。
及川さんはセッターの力でブロッカーをはがしにかかったわけだけど、それは北一時代に影山ができなかったことだ。影山はブロッカーを振り切る速く正確なトスが上げられてしまったがために、速さでスパイカーがブロッカーを振り切る事を求めた。
しかし今回及川さんが使った手法が影山にできなかったというのは、おそらく技術的な問題ではない。レフトに寄せればきっとその分ライトにトスを上げるのは難しくなると思うんだけど(心構えは違うにしても乱れた時と形としては同じだろうし)、その辺は及川さんより影山の方が正確だし得意だろう。となると、中3の影山はその方法が思いつかなかったという事になる。
もちろん中3と高3はすごく大きな差だと思うから、それは勘案すべきだと思う。
影山だって今週の冒頭で青城の日向対策を見て、その時からバックアタックを有効に使う戦略を組み立てていたんだと思うから、もちろん頭脳派だ。
しかし及川さんはその日向のバックアタックを読んでいたり、今回の春高に限らず、IH青城戦から影山と同等かあるいは一枚上手の頭脳戦を繰り広げているように思う。
だから及川さんが頭脳4というのがイマイチ解せなかったりする。

セッター対決

改めて影山はどうやって及川さんを超えるんだろう。
言い方を変えれば、古舘先生はどうやって影山に及川さんを超えさせる気だろう。
影山は「一生及川さんに勝てないのかもしれない」と言った上で「チームとして絶対に勝つ」と言った。
だから影山が及川さんを超えるとすれば「チームで」超えるんだろうか。
しかし、今週のセッター対決を見ると、改めてセッターの大きさに気付く。
もちろん、セッター1人で足掻いたところで「てめえ一人で戦ってるつもりか」となるわけだけど、それを乗り越えた、6人の意識がしっかり全員にある場合、次に問題になるのは結局個人の戦術なども含めた技量だと思う。
実際今週のセッター対決はそんなところがあるんじゃない?と思わせるような対比だった。
影山は北一時代のトラウマからIH青城戦を経て孤独から脱して、チームを得た。今はその意識の上でコートに立っている。
しかし及川さんは60話の時に独り善がりを辞めて、チームを理解した。IH青城戦ではその上で、セッターとしての在り方に何度も言及している。個人の技量のレベルに進んでいると言ってもいいのかもしれない。今週の「だからこそ生かしてみせる」のように。
だから及川さんはやはり今も影山の一歩先を進んでいるように思う。
それはもちろん、孤独から脱したタイミングや、年齢の違いはあるだろうけど、でも及川さんを超えるには今この機会しかないわけだから(影山の青城視察後の発言から)、ここで及川さんを超えなければならない。
この一歩先に進んでいる及川さんをどうやって捉えるんだろうか。
楽しみで怖くて楽しみだな。

追記

春高青城戦が終わってみれば、影山は今この時に及川さんを超える必要などなかった。
影山も及川さんもこの先同じ舞台に立ち続けるならば、影山が及川さんを超える機会も、及川さんが影山の進撃を阻む機会もまだまだたくさんある。私の視野は漫画の中で終わっていたんだなとハイキューを読んでいると思わされることばかりだ。