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及川徹と岩泉一に関する一考察

漫画『ハイキュー!!』の登場人物である青葉城西高校の及川徹と岩泉一に関して考えたことや思ったことをまとめておくブログです。

ハイキュー!! 139話 感想

終わりの始まり

第3セットからが真の春高青城戦だ!と言ってきたけど、本当にそんな感じの展開・演出で胸が熱くなった。いっぱいになった。
烏野vs青城を大地さんは「濃い」と表現したけれど、多分ハイキューにしては結構な負の感情がぶちこまれてるのがお互いなんではないかと思う。
白鳥沢や音駒とも一応対立の構造はできているけど、白鳥沢はそもそも関わりが少ないし、これからまた公式戦で勝った負けたが挟まれば変わるのかもしれないけれど 音駒は負の感情は伴っていない。


読者にとっても青城は、身近な、でも敵だった。白鳥沢の様に遠い存在ではない。音駒のような仲間や友達のような感覚もない。
いわばこの愛憎入り混じる相手は、切実さが入り混じる相手はこれから先現れるのか、しかも宿命なんて言葉を使ってこれから先ハイキューは大丈夫かって思わず心配してしまう。
心配してしまうと同時に、及川さんが率いている青城にその表現が用いられたことが、キャラクターたちにそんな感情が芽生えていることがとてつもなく嬉しい。

もうここまで来たらあとは座してその時を待つのみだ。

一徹

136話感想で私の中で及川さんはサーブの人ではなく、あくまでサーブがやばい「セッター」だという話をしたんだけど、今週そうだったなと思う。
もう最後の2点は両方サービスエースでもいいくらいだと思ってたんだけど、示された答えは1本目サービスエースからの、岩ちゃんのスパイクでセットポイントだった。
私が思う以上に一徹は完璧に一徹だった。対だった。コンビだった。
ラストが岩ちゃんによるスパイクっていう所で、及川さんはやはり「サーブがやばい」のはただの形容詞であるセッターだし、岩ちゃんはエースなんだと思った。
あの敢えて京谷に集めてそれでもなお京谷に上げて日向を嘲笑った及川さんの、ここに来ての岩ちゃんの起用。及川さんのエースは岩ちゃんなんだな。

「次」

今回田中さんから山口に掛けられた「次」の言葉も完全にIHとの対比を意識していると思う。
顔をゆがめながら、それでもきっと決意を新たにしたIHの時の山口の「ハイ!!!」と春高の笑顔の「ハイ!!!」。もう個人的に感動鳴りやまないです。
ただ、これまでの対比と違って登場人物が違う。つまり、大地さんの台詞を田中さんが持って行っている。

IHの時の大地さんの台詞「次決めろよ」は皆聞いていた。
田中さんも多分意識して言ってると思う。山口もIHが脳裏に過ったと思う。
つまり意識的に大地さんの台詞が田中さんに継承されているんだ。
これは意識の世代交代が出来ているっていうことだと思う。
次世代を担う2年生から託された「次」の言葉に笑顔で返事する山口。
たまらない。

岩ちゃんの物語

岩ちゃんは脈絡なく決めるし、脈絡なく決められないっていう話をしてたんだけど、整理がついたのか少しはっきりした気がする。
岩ちゃんの脈絡のなさは、内面が描かれないっていう事と、岩ちゃんのバレーの腕前っていうのはほとんど言葉にされてこなかったからなんだ。
相手を黙らせるようなやばいスパイクは何本か打ってきててパワー型だと暗示したり、ピンチの時に託され決めてきたり、テクニックが多少ありそうな描写はあったけど、岩ちゃんがエースたる所以なんてものは外野からも仲間内からもほとんど言葉にされてきていないと思う。
及川さんのバレーの腕前の評価率の高さは言うまでもないけど、渡のオーバー技術や、国見の影山による「上手い」っていう評価や、金田一の未熟なところもあるけどでも吸収して成長して言ってる様子とか、その辺に比べても岩ちゃんの評価って結構曖昧じゃないかと思う。エースという事実だけポツンと置かれている感じ。
ただ、言葉にはされてないんだけど、ピンチの時に決めてくれるとか、及川さんがほとんど言葉にしないけど向けてるとしか思えない信頼とか、あとは及川さんの目を覚まさせてきたあの性格で雰囲気はしっかり形成されてきているから、岩ちゃんがこのセットポイントを決めること自体に違和感を覚える読者は少ないんじゃないかと思う。

岩ちゃんの物語は及川さんに隠れてよく見えない。
描写量の割に脈絡なく感じて来た理由は、きっとバレーを語る漫画に於いて、バレーの腕前や技術についてほとんど触れられない=バレーの為に生まれて来たキャラではなさそうってところにあるんだと思った。
やっぱ岩ちゃんは及川さんのためのキャラクターなんだと思う。