及川徹と岩泉一に関する一考察

漫画『ハイキュー!!』の登場人物である青葉城西高校の及川徹と岩泉一に関して考えたことや思ったことをまとめておくブログです。

青城は及川以外弱いのか?

こんにちは。 いつも楽しく拝見しています。 一時期公開されていた148話の初期稿で牛島は及川に直接「青城はいいチームだが、お前以外に際立った選手はいない」と言っていました。コウセさんは青城は及川以外弱いチームだと思いますか?


初期稿は見に行けなかったので、人伝というかRT伝に聞いた話しかわからないのでそこはご了承いただけると幸いです。見た…かった…!
結論からいうと、こんな感じに考えてます。

  • 及川以外に際立った選手がいないのはその通り
  • それを弱いというかどうかは主観次第

結論と言いながら煙に巻くような話ですみません。


まず際立った選手がいないと考える根拠ですが、作中で及川と及川以外を区別する表現が、牛島が口にしたもの限らず、一貫して直接的・間接的に現れているからです。

  • 及川のせいで他のやつもすごいのに目立たないと他校生が言っている
  • IH予選前の烏養コーチの注目チームなど青城のざっくりした紹介がある時は及川のみにスポットが当てられる
  • 春高予選でこそ烏野側でたまに岩泉の名前も出るようになったけど、観客も含めて名前が知られているのは専ら及川
  • 牛島の口ぶりからするとおそらく及川には白鳥沢から推薦が来ているし、他の人には来ていない
  • 大学監督か何かわからないけど、及川の行く先に期待を寄せてるっぽい人がいる

こんな感じで牛島だけでなく方々から及川と及川以外は区別されています。
おそらくステータスやポジション的にも二番手で、及川との連係なども踏まえれば、一緒に取り沙汰されてもよさそうな岩泉の名前すらろくに話題にされません。
少なくとも現時点で及川以外に及川と並ぶほどのタレントがいるとはちょっと言えないと思います。
それは148話に至るまで一貫してそうでした。

そしてそれを弱いと捉えるかどうかは主観次第だと思います。

牛島は青城と対戦した経験がある上で言っているのだから、彼の感覚としては間違いなく弱いんだと思います。

逆にそれを聞いた日向は金田一や渡、岩泉を思い返してそんなことはなかった、強かったと思ったと思います。
日向や、あるいは烏野からしてみれば、及川が際立った存在だとしても、岩泉らが弱いとは言えない。
東峰や田中が鉄壁破りをした岩泉に感心したり、烏養コーチが岩泉と京谷を突き崩すべき壁のひとつと見なしていたり、西谷が渡に触発されたり、澤村が岩泉のサーブを警戒したりしてました。

県レベルで青城の試合を目の当たりにする多くのバレー少年たちもまた、及川で霞むとは感じても、及川以外もすごいと感じていている人が多そうな雰囲気で、弱いと断じてしまうようなレベルではないように思います。

でもやっぱり全国とか、あるいはプロや日本代表みたいな試合しか見ない、つまりTV観戦くらいしかしない人たちには、全国に出られず、名前も挙がらないような選手はざっくり弱いと切り捨てられてしまうような気がします。
あるいは全国規模でトップ選手の芽を見つけてくるような人の目には留まらないかもしれない。
そういう広範な規模では、牛島の判断に近い形になりそうです。

そして、及川の視点ではどうかというと、私が知ってる流れでいいならば、なのですが、「際立った選手がいない」という言葉に及川は怒ります。
たぶんそれは「そんなことない、俺のチームメイトはみんなすごいやつらだ」という怒りではなくて、タレントが揃っていないことを理由に青城進学を誤りだったと断じた牛島に対する「そういう問題じゃない、俺にとってのバレーはそういう競技じゃない」という怒りなんだと思います。
もちろん、及川は及川でチームメイトたちの良いところ、すごいところを理解しているだろうし、それを侮辱された怒りもあると思います。それも含めての怒りの発露があったのかなと。
及川にとって、際立ってないだの弱いだのそんな言葉は到底受け入れられるものではないと思います。

と、こんな感じで弱い・弱くないは立場、あるいは見方によって変わってくるのかなと思いました。どれも感じていることは違っても、その立場としての弱い、弱くないの判断は正しいと言えるんじゃないかなあと思います。
私自身は弱いとは思ってません。でもやっぱり現時点でこの先も第一線でやっていけるような人は及川さんだけなのかなとも思います。現時点で、ですけどね!!岩ちゃんとかこの先も及川さんと同じ舞台に居続けるようなことを示唆したし、気休めとかいうタイプじゃないからやるつもりなんじゃないかなあって期待を込めてそう思ってます。